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吉祥女子高校1年生の「性」に関する授業では、保健体育科教諭の楢原宏一さんが、生徒の発表内容をもとに、補足の説明や解説を行っていた=2025年1月22日、東京都武蔵野市、塩入彩撮影

 今年1月、東京都武蔵野市にある私立の中高一貫校、吉祥女子高校1年のクラス。ある生徒が「セカンドレイプ」について発表していた。

 「私自身、言ってしまいそうだと思ったのは、『もう忘れようよ』。励ましているつもりでも、被害者の感情を無視してしまうかもしれない。それが難しい」

 同校では、高校1年の保健体育で、週2コマ、年間を通して「性」について学ぶ。1学期は多様な性や、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)などを学び、2、3学期は、各自が興味を持ったテーマを調べて発表する。

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 昨年度は、「SNSと性被害」や「女子高校生の性的商品化」など、幅広いテーマが並んだ。

 「性犯罪抑止策の比較」について取り上げた滝下結月さん(16)は「他の人の発表を聞くと、同じ授業を受けていても、『性』というものをみんなが違う角度で捉えていたんだと気づかされる」と話す。

 私立の吉祥女子中高や正則高校で続く性教育の授業を紹介します。
 次回の配信では、学校外で若者が性や健康の悩みを相談できる「ユースクリニック」について取りあげます。

 同校の性教育は、この授業だ…

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